ゴーストライターによる文章作成代行【京都・ライティング株式会社】

SOHO・自営業者のための鉄の掟

福島県でたいへんな「お金」の問題②

2011/05/16
災害の被害補償で、むずかしいのは、じつは自営業の人です。

サラリーマンの人は、源泉徴収票があるので、それを見せれば、おそらくその額に近い程度の補償を簡単に受けることができるでしょう。

でもね。

自営業の人って、そう単純ではないんです。
おそらく、税の申告書をもとに、算出されると思うのですが、
所得が、100万円、200万円の人って、
すごく多いんです。

100万円でどうして暮らせるねん。
って思う人がいると思いますが、
もちろん、暮らせませんよ、そんな金額では。

(以下の話は、税務署の人が読んだらきっと怒りますから、
良い、悪いは、別にしてお読みください)

たとえば、喫茶店をやっている自営業の人がいるとして、
年収は100万円でも、食材などの経費はおそらく、
すべて領収書をもらっていて、
経費などで処理している人も多いと思います。

年収100万円のなかから、毎月の食費を捻出しているわけではないので
なんとかやっていけているのです。

では、東電と補償金額について、交渉がはじまったとします。

東電の人は、青色申告書などをみて、
「あなたは喫茶店をやっておられたのですね。利益は100万円ですね。わかりました。100万円全額、補償しましょう」
となるわけです。

これをやられると、自営の人はたまったものではありません。
利益の100万円って、ただの数字じゃありませんから。

喫茶店なら、嫌なお客さんもくるでしょう。
酪農の人なら、牛などの世話も、想像をぜっするつらさがあるでしょう。

そんなつらさ、楽しさ、すべて含んでの100万円なんです。
それを「はい。あなたの年収100万円」とされたら、
もうどうしようもありません。

ほんとうはうちの喫茶店は、400万円は儲かっているんだ。
申告上は100万円となっているが、あと300万円は
経費だけど、実質は、年収みたいなもんだ──
と主張しても通らないのです。

私は東電の味方でも、税務署の味方でもなんでもありません。
ただ、やはりこういう計算をされてしまうのが、現実なんです。

ですから、自営業の方、
できるだけ、経費を上乗せせず、正しい申告をしておきましょう。
でないと「なんかあったとき」が大変です。

高木伸浩





















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