執筆雑記「ライターと商社は似ている?」
2017/10/04
ライターと商社、似ていると思いませんか?
何のことかさっぱりという方は、興味があれば読んでみてください。
先日、奈良県にお客様(以下K氏)を取材させていただきました。
K氏は戦後の日本で、某分野の商社を創業後30年に渡って育て上げ、
現在は会長をされています。
「戦後の日本は、インフレによって商売がしづらい環境だったと思うでしょう。しかし、本当はモノを作ればいくらでも需要がありました。原材料が貴重だっただけです」
「『価値はメーカーが生み出すもの』という思想があり、商社は何もしないでカスリをとる、まるで泥棒のような扱いを受けていました」
当時は、商社が付加価値を生み出す発想がなかったそうです。
K氏は「私はメーカーではなく、ユーザーの声に耳を傾ける」と仰いました。
「メーカーとユーザーの間に立ち、需要と供給のバランスをマネジメントすることで、双方の関係をより長期的なものにする」という、商社の付加価値、真髄とも言えるものをお教えいただきました。
ここで、最初の「ライターと商社が似ている」という話に戻ります。
ライターは、基本的にお客様のことを執筆する場合がほとんどで、ライター自身が何かを成し遂げた訳ではありません。原稿に書く実績やストーリーは、お客様の実績です。
商社も、メーカーで作られた商品を小売店に卸すのが仕事で、自分で商品を作る訳ではありません。
商社は、「メーカー」と「ユーザー」の間に立ち、両者の関係を円滑にします。
この理屈でいくと、ライターは「お客様」と「読者」の間に立ち、読者が円滑に理解するためのお手伝いとして、原稿を書きます。
こう聞くと、似ているような気がしてきませんか?
はい、ただそれだけです。
特にオチはありません。笑
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