今年26歳になる大住と親友Ａ。
そろそろ一生結ばれる縁がほしいということで、
先日縁結びで有名な京都の安井神社に参拝に行った。

神社に来たら最初にするのはお参りだ。
望みに見合う金額を入れなければとか、
2で割れる金額は縁起が悪いとか、いやに慎重になりながら
300円を賽銭箱に投げ入れた。

少しして、参拝の列からはずれた私たちを呼ぶ声が。

「お嬢さん方、うちの息子なんてどう？」

確かに賽銭は奮発したが、少々効果が強烈すぎない？！と思いながらも
満面の笑顔で振り向くと、

「ひっかかりましたね～」
と大爆笑するおばさんが一人。
Ａの制止もむなしく、完璧にバチギレたのはいうまでもない。

そんなこともあったが、
帰りはしっかり絵馬代わりのお札に願い事を書いて
神社を後にした。

しかしこんなことをしても、漠然とした不安は
ぬぐい去れないものだ。
精一杯お参りをしたにもかかわらず、
Ａもなんだか浮かない顔をしている。

「やっぱり神頼みじゃなくて自分でがんばらなあかんのかもなあ」
Ａもきっと同じ気持ちだろうと思っていた。

「いや、そうじゃなくてさ、結婚したいとは書いたけど、期限書いてなかったと思って。今から戻って　"※30歳までに"って書いてくるべきかな？
それによくよく考えれば、300円だって2で割ろうと思えば割れるしさ」

そんな小さなことに後悔と不安を感じるほど

真剣な彼女に思わず笑ってしまったが、
同時に彼女が親友で本当によかったと思った一日だった。

スタッフ　大住