SOHO・自営業者のための鉄の掟

2011/02/24

私は独立する以前、船井総合研究所というコンサルタント会社に所属しておりました。そのときの上司数人には「仕事の基本」をすべて教わりました。それがあっての現在だと思います。そこで、今日はそのうちの一人を紹介したいと思います。

今日の午前中、あることを調べるためにネットで検索をしていたところ、

三上元（みかみ・げん）という名前に出くわしました。

私が平社員のころ、取締役本部長をしていた上司です。

その逸話をひとつ。

正月明けの全社員集会のとき、彼が本部長の挨拶として、壇上に立ちました。

私たちの部署の代表として、全社員にどんな意気込みを語ってくれるのか、楽しみにしておりました。

三百名ほどの社員を前にして、悠々と壇上にあがると、

頭をゆっくりと前に倒して、自慢の頭（ツルツルピカピカです）

を聴衆の目にさらすこと数秒、

それだけで、会場は大爆笑！です。

三上さん本人は、丁重な挨拶をしているだけ、なのにです。

その立ち姿は美しく、まったく嫌みがありません。

私がそのとき「これだ！」と思いました。

完全に９０度曲げるお辞儀で、相手に感謝する──

そのときから、私はお客様に挨拶をするときは

ペコッと頭を下げるだけでなく、

完全に９０度曲げて、数秒、止めるようにしています。

お客様への感謝は「形」にして表そう、と心に決めました。

その後。

三上さんは、この「９０度のお辞儀」を武器に、

地盤も看板もない、土地で、市長選を勝ち抜き、

ついに静岡県の湖西市市長に当選しました（２００４年のことです）。

http://www.city.kosai.shizuoka.jp/01kosai/mayor.html

相手への感謝は自分にできる「最高の態度」で表す──

まるで、茶道のような話ですが、

当たり前のようで、大切なことを、三上さんから教えてもらいました。

社会人としての成功は、どれだけ素晴らしい上司と出会うか、

につきると私は思っています。