映画「告白」を見て
2009年の本屋大賞に選ばれた、湊かなえのベストセラー「告白」。
実は私、小説を読んだのは最近で、あまりに衝撃的だったので至急、映画館に足を運びました!
教え子に娘を殺された中学生教師の復讐を描いたストーリー。
中学生の心情、親の心情、加害者の心情、被害者の心情――
ありえないとは言い切れない、実際に起こりうるかもしれない物語。
悲しみのどん底まで落ちたとき、極限まで追いつめられたとき、人間ってこうなるのかな。。。といったものがリアルに表現されています。
好き嫌いがはっきりする作品だと思いますが、私は好きでした。
これが現代のリアルな学校の姿なのか、と思うと怖くなりました。
中学生が当たり前に携帯電話を所持する今、連帯感がこういったいじめを作る。
未成年が殺人を犯すニュースが飛び交う中、動機に多い「誰でもよかった」。
「誰でもよかった」の中に隠されている、よくある悲しい背景だけれど、そんな子どもたちをつくってしまったのは何だろう?
そもそも、少年法って必要?
親とは、未成年による殺人とは、いじめとは。考えさせられる項目がたくさん残ります。
R-15なので、中学生は観れないことになっていますが、彼らがこの作品をみたら、どんな感想を抱くのでしょうか?
これをみて、「中学生はみんな冷酷だ!!!」と決めつけるのはおかしいし、もちろんそうではないのは当たり前ですが、「起こらないとは言い切れない」から怖いですよね。
監督は、「下妻物語」や「嫌われ松子の一生」でもお馴染みの、中島哲也監督。
これまでの作品とはうって変わって、映画全体が白・黒ベースで描かれています。
だから、ときより鮮やかな空の青色や、いじめの道具として使用される牛乳パックの赤、そして血の赤が、より不気味さを際だたせていました。
しかし、映像手法は以前と同様で、コメディ感を出してます。
かといって、命を軽視しているの?というわけではなく、その手法をとったからこそ、うまくまとめることができたのだと思います。
この作品を、ありのままに表現していったとしたら、恐らく本当に「気持ち悪い」「怖い」だけの感想になってしまうのではないでしょうか?
その面でも、監督は彼で正解だったと思います!
。。。とまあ、ピーコのような評論家ぶった感想ですが、
気が向いた方は、是非!ただカップルで見に行くのはオススメしません(笑)
★★★☆☆
スタッフ ワキトモカ
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